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ロゴ商標を自分で出願・登録する方...

#商標の種類・具体例

ロゴ商標を自分で出願・登録する方法 

公開日:

2026/02/13

更新日:

2026.06.30

企業やブランドの象徴である「ロゴマーク」。商品やサービスの顔として、ビジネスを認知させるために非常に重要な役割を果たします。

このロゴマークも、文字だけの商標と同様に、特許庁に商標登録することで法的に保護され、他社による無断使用や模倣を防ぐことができます。

しかし、「ロゴの商標登録をしたいけれど、弁理士に依頼すると費用が高い」「自分で手続きできないだろうか」と悩んでいる個人事業主や中小企業の担当者の方も多いのではないでしょうか。

結論から言えば、ロゴ商標も自分で出願・登録することは可能です。ただし、文字だけの商標に比べて、事前の調査や願書の作成においていくつか特有の注意点があります。

本記事では、ロゴ商標を自分で出願・登録するための具体的な手順、費用、そして「ロゴの調査方法」について、わかりやすく解説します。

1. ロゴ商標(図形商標)とは?

商標には、文字のみからなる「文字商標」のほかに、図形のみ、あるいは文字と図形が組み合わされた商標があります 。これらを一般的に「図形商標」や「ロゴ商標」と呼びます。

どのようなロゴが登録対象になるか

  • 図形のみのロゴ: Apple社のリンゴマークや、Nikeのスウッシュのように、文字を含まないマーク 。

  • 文字+図形のロゴ: スターバックスのロゴのように、イラストと文字が一体となっているもの 。

  • 装飾された文字: 独自のフォントやデザインが施された文字(ロゴタイプ)。

ロゴで商標登録するメリット

文字を標準文字で登録する場合、その「名称(読み方・意味)」に権利が発生します 。一方で、ロゴ(図形)で商標登録する場合、その「外観(見た目のデザイン)」も含めて保護することができます。 特に、視覚的なインパクトでブランドを認知させたい場合や、図形に特徴がある場合は、ロゴ商標としての登録が推奨されます 。

2. ロゴ商標(図形商標)の構成と区分を決める

まずはロゴの作成し、どういった構成と区分で取得するか決める必要があります。

ステップ①:商標の構成を決める

「文字」と「図形(ロゴ)」をセットで登録するか、別々に登録するかを検討します。

  • セットで出願: 1件分の費用で済みますが、配置を変えたり、どちらか一方だけを使用した際に、商標権の使用と認められないリスクが生じます。

  • 別々に出願: 費用は2倍かかりますが、ロゴ単体、文字単体それぞれで強力な権利を行使できます。予算が許すなら別々が理想ですが、コストを抑えるなら、最も頻繁に使用する実際に使う形の商標(文字またはロゴ)で出願するのが一般的です。

    最終的には、実際の使用形態と予算のバランスで決めるのがもっとも現実的です。

ステップ②:区分(指定商品・指定役務)を決める

商標登録では、そのマークを「どの商品・サービスに使うか」を指定する必要があります 。これを「区分」といいます。 第1類~第45類まであり、自分のビジネスがどこに当てはまるかを選定します 。

  • 例えば、飲食店であれば「第43類」、Tシャツ販売なら「第25類」などです 。

  • 区分を間違えると、せっかく登録しても自分のビジネスを守れない(権利範囲外になる)ため、慎重に選ぶ必要があります 。

3. ロゴ商標の先行調査のやり方

自分で出願する場合、ハードルとなるのが「先行商標調査」です。

すでに他社が似たようなロゴを登録していないか調べる必要がありますが、文字と違って「キーワード検索」ができないため、難易度が上がります。

J-PlatPatを使った図形商標の調べ方

特許庁が提供する無料データベース「J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)」を使用します 。

  1. 「商標検索」を選択
    J-PlatPatのトップページから「商標」>「商標検索」をクリックします。

  2. 検索項目の設定
    「検索項目」のプルダウンから「図形等分類」を選択します。

  3. 図形等分類表(ウィーン分類)の活用
    ロゴの調査では、図形の形状をコード化した「図形等分類」を使用します。

  • 例えば、「猫」のロゴなら、猫を表すコードを探して入力します。

  • 「三角形」や「星」など、ロゴを構成する要素ごとのコードを組み合わせ検索します。

  • 目視で確認
    コードで検索してヒットした商標一覧を、自分の目で見て「似ているものがないか」確認します。

参照:J₋PlatPat|商標検索

調査のポイントと限界

ロゴの類似判断は非常に主観的です。自分では「似ていない」と思っても、審査官が「似ている(類似)」と判断すれば登録できません 。 自分で調査する場合、完全にリスクを排除するのは難しいため、明らかに同じようなロゴがないかを確認するレベルに留まることが多い点を理解しておきましょう。

4. 自分で出願する手順と書類作成

調査が完了し、登録の見込みが立ったら、いよいよ出願手続きです。 出願方法は「書面(郵送)」と「オンライン」の2種類がありますが、個人の場合、事前の機器設定などが不要な「書面」での出願が手軽です 。

書面(紙)で出願する場合の流れ

1. 願書の作成 特許庁のサイトから、外部サイトへリンクし「商標登録願」の様式をダウンロードします 。 以下の項目を記載します 。

  • 【商標登録を受けようとする商標】: ここに、登録したいロゴの画像を鮮明に印刷して貼り付けるか、画像データを埋め込みます。大きさは通常、8cm平方以内などの規定があるため、手引きを確認してください。

  • 【指定商品又は指定役務並びに商品及び役務の区分】: 準備段階で決めた区分(第○類)と、具体的な商品・サービス名を記載します 。

  • 【商標登録出願人】: 自分の住所と氏名を記載します 。

2. 特許印紙の貼付 願書に、出願手数料分の「特許印紙」を貼り付けます 。 金額は「3,400円 +(8,600円 × 区分数)」です 。郵便局で購入可能です 。

参照:知的財産相談・ポータブル支援センター|各種申請書類一覧(紙手続の様式)

3. 郵送

特許庁長官宛に郵送します。

4. 電子化手数料の納付 書面で提出した場合、後日、特許庁から払込用紙が届きます。これは書類をデータ化するための手数料で、「2,400円 +(800円 × 書類の枚数)」を支払います 。

5. 審査~登録 審査を通過すると「登録査定」が届きます。その後、30日以内に登録料(10年分なら32,900円×区分数)を納付すれば、商標登録完了です 。

5. 自分で出願する場合の費用

自分で出願する最大のメリットは、弁理士報酬をカットできる点です。

 1区分・10年登録の場合、弁理士に依頼すると約16万円かかりますが、自分で行えば実費の約4.8万円で済むため、10万円以上の大幅な節約が可能です。

※弁理士費用は日本弁理士会のアンケート等を参考にした目安です 。 ※上記は1区分の場合です。区分数が増えると印紙代、手数料ともに増加します 。https://www.jpaa.or.jp/free_consultation/howto-request/attorneyfee/attorneyfeequestionnaire/#a10

6. 自分でロゴ商標を出願するリスクと注意点

費用面でのメリットは大きいですが、専門知識がないままロゴ商標を出願することにはリスクも伴います。

1. 類似商標の見落としリスク

前述の通り、ロゴの類似調査は専門家でも難しい作業です。自分で調査して「大丈夫」と思っても、審査で「似ているロゴがある」として拒絶される可能性があります 。その場合、納付した出願印紙代は戻ってきません。

2. 権利範囲の不備

「区分」や「指定商品」の選び方が不適切だと、本当に守りたかった商品が保護されていない、という事態になりかねません 。 例えば、アパレルブランドのロゴなのに、洋服(第25類)ではなく、単に広告(第35類)で取ってしまった、といったミスが起こりえます。

3. 拒絶理由への対応が困難

審査官から「登録できません」という通知(拒絶理由通知)が来た場合、意見書や補正書を提出して反論できますが、専門的な法律知識が必要です 。ここでの対応を誤ると、そのまま拒絶査定となってしまいます。

まとめ

ロゴ商標を自分で出願・登録することは、コスト削減の面で非常に有効な手段です。特に、すでにビジネスで使用していて他社と被っていない確信がある場合や、まずは低コストで権利化を試みたい場合には出願する価値があります。

手順のポイントは以下の3点です。

  1. ロゴの構成(文字を含むか否か)と区分を明確にする

  2. J-PlatPatの図形検索を活用して、似たロゴがないか入念に調べる

  3. 願書には鮮明なロゴ画像を添付し、正確に記載する

自分で手続きを行えば費用を抑えられますが、調査や権利範囲の設定には慎重さが求められます。ご自身の予算やリスク許容度に合わせて、自分で挑戦するか、難しいと感じたら弁理士などの専門家に相談するかを検討し、大切なブランドロゴを守る第一歩を踏み出してください。

ロゴ商標に関しては、下記の記事も参照にしてみてください。

文字商標とロゴ商標の違いを解説

ロゴの商標登録にかかる費用は?具体例でわかりやすく解説

GVA 商標登録を使って自分で商標出願された事例

福岡食品株式会社 代表取締役 田島様は、GVA 商標登録を利用して、自分で書類を作成して出願をされています。詳しくは以下からご覧ください。

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