SHARE

TOP

商標権は譲渡できる?手続きとポイ...

#商標の基礎知識

商標権は譲渡できる?手続きとポイントを解説

公開日:

2025/11/26

更新日:

2026.06.30

商標は、企業が自社の商品・サービスを他社のものと区別するために使用する識別標識(マーク)です。特に有名な商標は、「出所表示機能」「品質保証機能」「広告機能」といった役割を持ち、商品・サービスの顔として重要な知的財産になります。

そのため、事業再編やM&Aなどで事業が他社に移管する場合には、商標権もセットで移転・譲渡されるのが一般的です。本稿では商標権の移転・譲渡の可否、および、その手続きやポイントについて分かりやすく解説します。

1. 商標権の移転・譲渡は可能です

商標権は、特許法や著作権法などと同様に、「知的財産権」の一つで、独占的に使用できるほか、ライセンスや譲渡が可能です。商標法第24条の2第1項では、「商標権の移転は、その指定商品又は指定役務が2以上あるときは、指定商品又は指定役務ごとに分割してすることができる」と定めています。

これは、①商標権は原則として移転可能、②指定商品・役務(サービス)が複数あるときには、すべてを移転することもできるが、一部の指定商品・サービスにおける権利を選択して移転することもできる、という意味です。したがって、商標権の移転には「全部移転」と「一部移転」の2種類があります。

2. 商標権を移転・譲渡する2つのケース

権利を引き継ぐ行為は「承継」と言いますが、「移転」「譲渡(による移転)」もその一種で、承継には主に次の2種類があります。

(1)一般承継(包括承継)

会社の合併・分割、相続など、商標権のすべてが移転するケース。

(2)特定承継

事業譲渡・株式譲渡後の資産個別移転・持分放棄など、商標権のうち必要な権利だけを移転するケース。

以下では、企業活動の中で最も一般的な特定承継の手続きを解説します。

3. 商標権の特定承継の手続き

特定承継による商標権の移転は、以下の3つのステップで進めます。

ステップ1:譲渡契約の締結

商標権の譲渡は、当事者間の合意によって成立するため、合意内容を明確にする目的で、「商標権譲渡契約書」を締結します。

<契約書に含めるべき重要事項>

1. 商標の表示(譲渡対象の商標)

2. 商標登録番号

3. 商品・役務の区分(※一部譲渡の場合には明記)

4. 指定商品・指定役務(※一部譲渡の場合には明記)

5. 譲渡対価

6. 支払方法・時期

7. 権利の移転時期

8. 登録申請に関する譲渡人の協力義務

9. 保証事項(権利の有効性、第三者の権利侵害の不存在、ライセンスの有無、等)

ステップ2:特許庁への移転登録申請

譲渡契約の成立だけでは第三者に対抗できないので、特許庁に対し「移転登録申請」を行い、法的効力を得ます。

<一部移転登録申請書の主な記載項目>

1. 特許番号(商標登録番号)

2. 登録の目的(移転登録)

3. 申請人(新しい権利者)

4. 申請人(元の権利者)

5. 添付書類の目録

<必要書類>

  1. 一部移転登録申請書

  2. 一部譲渡証書(※収入印紙を貼付し、譲渡人の実印を押印した原本)

  3. 登録免許税の納付書

ステップ3:特許庁による審査と登録

申請書に不備がなければ受付日から土日祝日を除き15日で原簿に登録され、登録済通知書が送付されます。この登録をもって、譲渡は法的に効力を持ち譲受人が新たな商標権者となります。

4. 商標権の譲渡・移転における5つの重要ポイント

商標権の譲渡は法令で定められた範囲で自由に行えますが、移転・譲渡を行う際には以下の点を必ず確認しておく必要があります。

① 商標権の更新状況・使用状況(譲受人)

商標権の存続期間は登録日から10年間ですが、更新手続きを怠ると消滅するため商標権の更新状況を登録原簿で確認しておくことが重要です。また、国内で3年以上使用されていないときには、第三者から商標権の不使用取消審判が申し立てられ取り消されるリスクがあるので、商標の使用実績も確認しておきましょう。

② 商標権の担保設定の有無(譲受人)

商標権は知的財産権として、譲渡担保や質権の設定が可能です。登録原簿で、対象となる商標権に対する担保設定の有無を確認し、担保設定が有る場合には、譲渡契約書で「担保抹消を譲渡条件にする」などの対応が必要です。

③譲渡価格の適正評価(譲渡人)

商標権の譲渡価格は当事者間の合意で決まりますが、適正な価格算定は重要です。ブランドの価値、商標の知名度、残存期間、将来的な収益性などを考慮して評価されます。専門的な知識が必要になるため、弁理士やM&Aアドバイザーなどの専門家に評価を依頼すると安全です。

④ 譲渡対価の支払方法・支払期限(譲受人・譲受人)

商標権の譲渡契約では、譲渡対価や支払い方法・時期について定めますが、登録免許税の負担者、支払遅延時の損害金、解約条件などについても定めておくとトラブル防止に有効です。

⑤ 類似商標の使用制限 等(譲受人・譲受人)

商標権の譲渡後に、譲渡人が別途保有する類似商標を使用すると、商標権侵害となるリスクがあります。譲渡人が継続して類似商標を使用するのであれば、譲渡契約で類似商標の使用に関する特別条項を明記すると良いでしょう。

逆に、譲受人においては、譲渡人が、譲渡した商標の指定商品・役務と類似する分野では同一の商標を一定期間利用しない旨の「競業避止義務」や「類似商標不使用義務」などを譲渡契約の特別条項で明記することが一般的です。

まとめ

商標権はブランド価値を支える重要な知的財産であり、事業戦略に応じて売却・移転できる資産です。ただし、第三者に対抗でき、かつ法的に有効な権利移転とするためには 特許庁での移転登録が必須となります。

商標の価値評価、契約条件の整理、移転登録の実務には専門知識が必要となるため、スムーズかつ確実な手続きを行うには弁理士等の専門家への相談をおすすめします。

譲渡制度とは異なりますが、「商標権者の意思表示が必要」という点において共通する、下記の記事も是非参考にしてみてください。

商標のコンセント制度とは?具体例で解説

自分で出願するなら「GVA 商標登録」。区分数いくつでも 7,980 円(税込)~ 書類作成できます。文字商標とロゴ(図形)商標に対応しています

  • 「商標登録したいけど費用が心配」

  • 「自分で出願したいけどやり方がわからない」

  • 「特許印紙って何?」

  • 「ロゴ商標を出願してみたい」

GVA 商標登録は、オンラインで取りたい商標を検索し、必要な情報を入力すれば出願書類を自動作成。郵送出願や特許印紙の購入をサポートするオプションも充実しています。

区分数はいくつでも利用料金は一律7,980円(税込)~。今まで費用がネックで商標登録を足踏みしていた方はぜひご覧ください

🎁 今なら500円割引クーポンコード配布中!こちらからクーポンを取得してください🎁

おすすめの記事

一覧へ