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商標登録出願を自分でするのにかか...

#商標出願の方法・費用

商標登録出願を自分でするのにかかる費用

公開日:

2025/05/12

更新日:

2026.07.01

企業が商標登録出願を行う場合には弁理士に依頼するのが一般的ですが、個人事業主やスタートアップを立ち上げた方などの中には費用を節約するために自分で商標登録出願をする方もいます。実際に特許庁の年次報告書でも本人が出願する件数は直近3年の統計では25%を下回らない位です。(特許行政年次報告書2024年版 | 経済産業省 特許庁

そこで、商標登録出願を自分でする場合の費用やメリット・デメリット、できるだけ安く商標登録出願する方法などについて詳しく解説します。

商標を自分で出願することは可能

商標を自分で出願する方法として代表的なのが、書類をゼロから作成するか、GVA 商標登録のような出願する商標の検索や出願書類作成をサポートするサービスを利用する方法です。

最初に商標が登録されるまでの流れを一通り把握した上で、自分で商標を出願することの可否、出願内容による違い、自分で商標出願するメリット・デメリットなどについてよく理解しましょう。

商標登録出願の流れ

商標登録出願を自分でやる場合も弁理士などの専門家に依頼する場合もプロセスは同じで、次の①から⑦までの段階を経ることになります。

①商標調査

商標調査の目的は出願したい商標の登録可能性を事前に把握することです。例えば、使用したい分野で他人が同じ商標や類似する商標をすでに登録していれば登録可能性は低くなります。そのため、特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)などで先行商標を検索しますが、その際に重要なのは商標の使用を想定している商品・役務(サービス)を決めることと、商標だけでなく称呼(商標の読み方)及び商品・役務の両方を調査することです。

②出願書類の作成

商標の出願方法は、大別して「書類出願」と「インターネット出願(電子出願)」の2種類があります。書類出願の場合には、特許庁の知的財産相談・支援ポータルサイトで商標登録願をダウンロードし、インターネット出願の場合には、電子出願ソフトサポートサイトでインターネット出願ソフトのダウンロードを行います。但し、インターネット出願ソフトは現在Windowsだけでしか対応していないので注意しましょう。

③出願

商標出願時には、特許庁に対し「出願料」の納付が必要になりますが、書類出願の場合には出願料の他に「電子化手数料」を納付しなければなりません。

④方式審査

商標出願がなされると特許庁では最初に審査官による方式審査が行われ、出願書類が法令の定めに適合しているか、出願料の納付がされているかなどの形式的・手続的な要件を満たしているかどうかを審査します。不備を発見した場合には出願人に対し「手続補正指令書」を送付し指定期間内に補正を行うよう指示します。

⑤実体審査

方式審査を通過した商標出願に対しては審査官による実体審査が行われ、商標法第15条各号に定める拒絶理由に該当するかどうかを判断します。出願内容が拒絶理由に該当すると判断した場合には、出願人に対して「拒絶理由通知」を行いますが、拒絶理由に該当しないと判断した場合には「登録査定」を行います。

⑥拒絶理由通知への対応

拒絶理由通知を受けた場合には、出願人は特許庁に対し拒絶理由を解消するための補正書や、拒絶理由に該当しない旨の意見書を、原則として拒絶理由通知書の発送日から40日以内に提出することができます。こうした対応により、拒絶理由が解消されたと審査官が判断したときには、登録査定を受けることになります。

 一方で、拒絶理由通知に対して補正書や意見書で対応したにもかかわらず審査官が拒絶理由が解消しないと判断した場合には「拒絶査定」が通知されます。拒絶査定に不服がある場合、拒絶査定の謄本の送達日 から3ヶ月以内であれば「拒絶査定不服審判」を請求し特許庁の審判部で拒絶査定が妥当であるかどうかを審理してもらうことができます。

⑦登録査定

方式審査及び実体審査を通過して登録査定を受けた場合には、登録査定の謄本送達日から30日以内に「登録料」を納付すると設定登録が行われ商標権が発生します。

商標を自分で出願・登録することは可能

商標出願を行う場合、一般的には弁理士などの専門家に代理人として出願手続を依頼することが多いのですが、弁理士や弁護士などの資格を持たない出願人自らも出願は可能です。前項で説明したように商標出願から登録されるまでのステップ数は多いのですが、商標登録出願の場合、特許出願などに比べると願書記載項目が少ないため、出願内容が決まれば、出願書類の作成はそれほど難しくありません。インターネットが苦手な方や頻繁に商標出願を行わない方については、電子化手数料が別途必要になりますが紙での申請も可能です。

インターネット申請を行うには、電子証明書、OSがWindowのパソコン、インターネット環境が必要で、出願手順は次のようになります。

  1. 特許庁の電子出願ソフトサポートサイトから「インターネット出願ソフト」をダウンロード

  2. 自分のパソコンにインターネット出願ソフトをインストール

  3. インターネット出願ソフトを起動し、申請人利用登録を行う

  4. 電子出願ソフトサポートサイトで出願書類を作成

  5. インターネット出願ソフトにより出願

出願内容によって必要な対応が異なる場合がある

商標は出願された内容を特許庁の審査官が判断するため、同じ手続でも区分数や類似商標の存在状況によって難易度が異なります。拒絶理由通知に対する意見書・補正書の提出や、特許庁とのやりとりが多くなるケースもあれば、拒絶理由が発見されなければ出願後にスムーズに登録できるケースもあるので事前の商標調査はしっかり行いましょう。

自分で出願登録する場合のメリット・デメリット

自分で商標登録出願を行う場合の最大のメリットは、専門家に依頼した場合と比べて専門家に支払う報酬がかからないため費用が抑えられることです。反面、初めて商標出願を行う人にとって主に以下の5点のようなデメリットがあります。

  1. 商標登録出願の流れを理解し、出願方法を学習するための時間と手間がかかる。

  2. 商品や役務を選択する際に将来を見据えた適切な権利範囲の設定ができない可能性がある。

  3. 先行商標調査が不十分で拒絶理由の根拠となりうる他人の登録商標を見落とす可能性がある。

  4. 商標法で定める拒絶理由を十分理解していない場合、拒絶査定を受ける可能性がある。

  5. 拒絶理由通知を受けた場合に、拒絶理由を解消するための適切な補正書や意見書を作成することが難しい可能性がある。さらに、「拒絶査定」を受けた場合の「拒絶査定不服審判」請求の要否の判断が難しい可能性がある。

 費用面においては自分で出願登録出願するメリットは大きいのですが、上記のようなデメリットも良く理解しておくことが重要です。

自分で商標登録出願するのにかかる費用

自分で商標登録出願を行う場合には弁理士に支払う費用は発生しませんが、特許庁に支払う各種費用は必要です。本項では具体的な費用の内訳、弁理士に依頼した場合の費用との比較、更新などに必要な費用について解説します。

 費用の内訳

商標出願時には、出願方法、区分数、支払方法に応じて特許庁に対し次の費用の納付が必要になります。区分とは商標を使用する商品・役務の範囲を分類したもので、商品(1類〜34類)、役務(35類〜45類)の中から選択し、区分数が多くなれば出願手数料も増額されます。

項目

費用の種類

金額

出 願

調査・書類作成

0円(自分で行う場合)

出願料

3,400円 +( 8,600円 × 区分数 )

電子化手数料(書類出願のみ)

2,400円 +( 800円 × 書面のページ数 )

登 録

商標登録料(10年分一括)

32,900円 × 区分数

商標登録料(5年ごとの分割) 

17,200円 × 区分数

参照:特許庁|産業財産権関係料金一覧

 出願料や登録料は、書類で行う場合には納付額相当の特許印紙(収入印紙は使えません)を購入し出願書類に貼付することにより納付しますが、オンライン出願の場合には、予納、現金納付、電子現金納付、口座振替などの支払方法を選択できます。

上記の他に、拒絶理由通知や拒絶査定を受けた場合の対応には次の費用が必要になります。

項目

内容

金額

拒絶理由通知への対応

書類作成および提出

0円(自分で行う場合)

特許庁への支払

不要

拒絶査定不服審判

書類作成および提出

0円(自分で行う場合)

特許庁への支払

15,000円 +(40,000円 × 区分数)

弁理士に依頼する場合の費用と比較

2001年の新弁理士法施行によって「弁理士報酬額表」が廃止され、現在、弁理士報酬の標準価格のようなものはありません。そこで、日本弁理士会が実施した弁理士報酬に関するアンケート調査をもとに、弁理士に商標登録出願を依頼する場合の平均金額と自分で行った場合の費用の比較表を作成しました。なお、特許庁に納付する各種費用は弁理士に依頼した場合でも同じです
参照:日本弁理士会|弁理士の費用(報酬)について

(※弁理士費用は税別)

項目

費用の種類

自分で行った場合

弁理士へ依頼する場合

出 願

出願手数料 1区分

0円

66,989円

出願手数料 3区分

0円

132,592円

出願手数料

3,400円 +( 8,600円 × 区分数 )

電子化手数料※書類出願

2,400円 +( 800円 × 書面のページ数 )

登 録

商標登録料(一括納付)

32,900円 × 区分数

商標登録料(分割納付)

17,200円 × 区分数

成功報酬(謝金)1区分

0円

45,409円

成功報酬(謝金)3区分

0円

104,475円

拒絶理由通知応答

意見書の手数料 1区分

0円

47,907円

補正書の手数料 1区分

0円

40,579円

特許庁への支払

不要

成功報酬(謝金)

0円

拒絶査定不服審判

審判請求 1区分

0円

197,354円

特許庁への支払

15,000円 +(40,000円 × 区分数)

成功報酬(謝金)1区分

0円

171,128円

弁理士に支払う費用は、特許庁に対する各種手続、調査、出願原稿の作成など弁理士の作業に対する報酬で、成功報酬(謝金)は商標出願が登録されたときに発生しますが、いずれも、区分数に応じて金額が変わります。商標出願する場合は、出願時の調査・書類作成・手続を自分で行えば登録時の成功報酬も発生しないので区分数が多いほど削減額は大きくなります。一方で、弁理士に依頼した場合には、出願書類の作成や拒絶理由通知への対応において弁理士の経験や知識を活用できるというメリットがあります。

 商標の更新・変更時にかかる費用

商標登録が完了しても商標登録を維持するためには費用がかかります。例えば、商標権の存続期間を更新(延長)する場合や登録名義人の名称や住所を変更する場合、さらには権利移転により名義変更する場合などがありますが、自分で手続した場合の費用は次のようになります。

項目

費用の種類

金額

存続期間の更新

更新登録申請(一括納付)

43,600円 × 区分数

更新登録申請(分割納付)

22,800円 × 区分数

名義人の名称・住所変更

表示変更登録申請

1件につき1,000円

商標権の移転

移転登録申請

1件につき30,000円※

※会社の合併や、個人の相続等による移転の場合は1件につき3,000円


上記の手続を弁理士に依頼する場合には、特許庁への支払の他に弁理士に支払う費用が発生します。また、電子出願で手続が可能な書類以外には別途電子化手数料が必要なので特許庁のサイト※で事前に確認して下さい。※「書面で手続する場合の電子化手数料について

手間を抑えながらできるだけ安く商標登録出願する方法

自分で商標登録出願をした場合には費用を大幅に削減できる反面、知識・経験が少ないことからさまざまなリスクが考えられます。そこで、商標出願書類作成支援サービスを利用することで、手間を抑え、リスクを低減し、安価で商標登録出願をする方法を紹介します。

 出願書類の作成を支援するサービスを利用する

GVA 商標登録などのオンライン商標登録の各サービスを使う方法で、商標の調査から出願書類の作成、出願、登録までオンラインできます。このようなサービスを利用すると、自分で出願する場合よりは費用がかかりますが、弁理士などの専門家に依頼するよりも手間がかからず費用を抑えることが可能です。

出願書類作成支援サービスの利用が、自分で出願する場合や専門家に依頼する場合に対しどのようなメリット・デメリットがあるか把握できるように主要項目に絞って比較しました。

出願方法

自分で行う

弁理士に依頼する

支援サービスを利用

商標調査

自分で調査

弁理士に調査依頼

システム利用

出願手続

 書類作成、特許庁への提出、出願手数料などの納付は自分で行う

 全て弁理士が行う

書類は定型フォームに自分で入力し、出願手続は支援サービス会社または提携弁理士が行う

商標を出願してから登録料納付※までの費用

 44,900円 (電子化手数料は除く)

 約124,000円 (電子化手数料は除く)  

 56,700円/他社サービスA
64,700円/他社サービスB (電子化手数料は除く)
※サービスによって価格は異なる

※商標および登録料は1区分の場合で計算(金額は税込)

この比較表で分かるように、商標登録出願を自分で行う場合と出願書類作成支援サービスを利用する場合の費用はそれほど差がありません。

商標の重要度などを総合して支援サービスの利用か弁理士への依頼を選択しましょう

商標登録出願を自分で行えば費用が安く抑えられることは明白ですが、出願方法を学習し、手続を自分で行うための時間と手間を考えると出願書類作成支援サービスの利用はコストパフォーマンスが高いと言えます。ただし、将来大きな展開を考えている事業に使用する商標の場合には、費用はかかっても知識や経験が豊富な弁理士に依頼し、綿密な商標調査や権利範囲の検討なども相談しながら進めることをおすすめします。

GVA 商標登録を利用して自分で費用をかけずに商標出願された事例

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