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拒絶理由通知が届いたので対応して...

#拒絶理由通知の種類

拒絶理由通知が届いたので対応してみました

公開日:

2025/12/12

更新日:

2026.06.30

商標出願は、法人・個人を問わず、ブランドの権利を守るために欠かせない大切なステップです。とはいえ、出願すれば必ず登録されるわけではありません。先行する類似商標がある場合などには、特許庁から「拒絶理由通知書」が届くことがあります。

今回、弊社が出願した商標に対しても、実際に拒絶理由通知書を受領しました。その際、どのように状況を整理し、対応を進めたのか——。

そのおおまかな流れを、簡単にご紹介します。

1. 拒絶理由通知書とは

商標の出願をすると、審査の過程で「拒絶理由通知」が届くことがあります。

これは「このままでは商標登録を認められません」という内容のものですが、出願人にはこれに対応するチャンスがあります。通知書にも記載されていますが、発送日から40日以内に「意見書」や「手続補正書」を提出してくださいとあります。つまり、その期間内に理由を説明し、内容を修正したりすれば、登録に進める可能性があるということであると私たちは理解しました。

通知書の詳しい見方については、通知書内に適用されている条文を確認し、何に対して拒絶理由が述べられているのかを、きちんと確認するのが大事だと考えました。特に自分で対応する場合には下記のサイトを参考にすることで、通知書の全体像を把握することができました。

参照:特許庁|商標の拒絶理由通知書を受け取った方へ > 通知書の見方

2. 今回受け取った拒絶理由の内容について

今回届いた拒絶理由通知には、「特定の区分に関する引用商標との類似がある」といった内容の指摘がされていました。

弊社が出願した商標名は 「GVA 法人検索」 ですが、その構成要素のうち 「GVA」 が、すでに第9類で登録済みの商標と重複していると審査官に判断されたようです。

つまり、特定の区分に属する商品やサービスについて、既に登録されている引用商標と類似していると、審査官が認定したという内容であるということが分りました。

今回引用された拒絶理由と適用条文

弊社が受け取った通知書では、以下の条文の適用が記載されていました。

適用条文: 商標法第4条第1項第11号

理由:「先願に係る他人の登録商標」との類似

特許庁からの指摘について、下記のように考えてみました。

「すでに他社が出願・登録している商標と、私たちの出願商標が、指定商品やサービスの内容で同じか似ている部分がある。そのため、消費者が『これは同じ会社のもの?』と混同してしまう可能性がありますよ」というのが、今回の指摘のポイントだと考えました。

「似ている名前を同じ分野で使うと、ユーザーが誤解するかもしれない」という点が問題になるため、今回の拒絶理由通知は「混同の恐れがあるから、このままでは登録できませんよ」、という警告であると理解しました。

意見書と手続補正書、それぞれの役割

商標の拒絶理由通知を受け取ったときに使える主な対応方法は、大きく分けて2つの方法があると考え、下記のように整理してみました。(※意見書・手続補正書については、今回受け取った弊社の事例を元に記載しています)

① 意見書を提出する

これは「私たちの商標は引用された商標とは似ておらず、混同もしないです」と主張するための書類です。

👉 たとえば「この商標は類似しない」と主張したい場合に使うのが意見書です。

② 手続補正書を提出する

こちらは、出願内容を直す(修正する)ための書類です。特に指定商品やサービスの範囲を調整して、引用商標の権利とぶつからないようにすることができます。
指定商品や役務の内容を変更・削除するなど、形式的・実体的な補正を行うのがポイントです。

👉 たとえば「類似性を回避するために指定商品を絞る」といったケースで使われます。

提出書類

書類の必要性           

主な目的                                

意見書

任意(補正が必要な場合に提出)

指定商品・役務の補正など

手続補正書

任意(補正と併せて提出が多い)

拒絶理由への反論や補足説明

今回のケースでは、引用された登録商標について私たちでも先行の登録案件を確認し、類似性が高いと判断をしました。

そのため、対応方針としては「②手続補正書」を提出するつまり指定商品・役務の範囲を絞りこむことを選択しました。特に、広範な商品を包含しやすい「第9類」の商品記載を具体的に絞り込むことが今回は有用と考えました。

また、必要に応じて「① 意見書」も併せて提出し、補正の趣旨や背景を明示することで、審査官に当方の意図がより伝わりやすくなるよう配慮します。

今回、書面での提出となるため、特許庁の公式サイトから手続補正書の様式を下記から、ダウンロードし対応しました。

参照:独立行政法人工業所有権情報・研修館 「知的財産相談・支援ポータルサイト」

各種申請書類一覧(紙手続の様式)

3. 指定商品・役務の補正(手続補正書の提出)

本件の拒絶理由の解消に向け、特許庁に対して「手続補正書」と「意見書」を提出しました。意見書には、指摘を受けた商品・役務の削除を行った旨の説明を書き記し、「手続補正書」では、登録をお願いしたい商品役務の記載をしました。
今回の補正では、引用商標と抵触する可能性の高い指定商品・役務について、削除または範囲の限定を行いました。

この対応により、出願人の事業実態に即した形で、先行する関連の商標権利範囲から意図的に外れることを目指しました。

補正書の提出時の注意点

手続補正書を提出する際は、「【補正対象項目名】」の欄に「指定商品又は指定役務並びに商品及び役務の区分」と記載した場合、その出願の指定商品及び指定役務の全てが、「【補正の内容】」の欄に記載されたもののみに置き換わるため、記載漏れがないよう細心の注意が必要です。(これは拒絶理由通知書にも記載されています。)

また、意見書や手続補正書を記載する際の書き方については、下記のサイトに丁寧に解説されていましたので、ご自身で書類を作成する際に参考にしてください。

参照:独立行政法人工業所有権情報・研修館 「知的財産相談・支援ポータルサイト」

【商標】手続の補正について教えてください。

【商標】意見書について書き方等教えてください。

4. 今後の流れ

拒絶理由通知への対応は、期限厳守で行う必要があります。最初の文章でも述べましたが、通知書発送日(拒絶理由通知書の右上に発送日の記載があります)から40日以内という期間の中で、迅速に補正案の作成を進める必要があります。受け取った拒絶理由通知に対して何も提出せずに40日が経過すると、出願は拒絶査定となり、商標登録は認められないので、特に注意が必要です。

※拒絶理由通知記載の発送日を確認してください

また、対応書類を提出するのに、40日以上の時間が必要な場合は、別途、期間延長の手続きを行えば、応答期間の延長が可能です。(※特許庁へ支払う費用が発生します)

参照:特許庁|特許出願における拒絶理由通知の応答期間の延長に関する運用の変更について

手続補正書を提出したことで、本件の商標出願は再度特許庁審査官によって、内容が審査されることになります。補正された指定商品・役務が、引用商標の権利範囲と非類似であると判断されれば、登録査定へ向けて進むこととなります。

書類の発送

出来上がった書面は、期限内に特許庁へ到達することが絶対条件であるため、できるだけ迅速に発送する必要があります。

そのため、送達記録が残る、配達状況を追跡できる、万一の補償がある、休日も配達される、 簡易書留 を利用するのが安心で実務的にも推奨されています。

弊社も特許庁へ意見書・手続補正書を提出した際は、簡易書留で送付しました。

※封書に朱書きで出願関係書類在中と記載し、書留・簡易書留郵便・特定記録郵便で提出してください。(特許庁|商標の拒絶理由通知書を受け取った方へ)より抜粋

5. 商標出願においての学びなど

今回の拒絶理由通知受領後の対応を通じて感じたのは、商標出願において「指定商品・役務の選定」が、いかに重要かということ。つまり、ちょっとした表現の違いや区分の選び方ひとつで、登録の可否が左右されるということです。

実務では形式的になりがちな部分ですが、ブランドの将来を守るためにも、丁寧な検討が欠かせないと実感しました。

商標出願においては、商品・役務の範囲を広げすぎることで、先行商標との抵触リスクが高まる可能性があります。そのため、自社の事業に本当に必要な範囲を丁寧に見極めたうえで、先行商標との類似を避けるよう、具体的かつ的確な記載を心がけることが重要です。

広げすぎず、狭めすぎず——そのバランス感覚が、商標の安定した保護につながると考えます。

また、今回受け取った拒絶理由通知においての適用条文は、商標法第4条第1項第11号でしたが、拒絶理由通知には様々なパターンがあります。下記の拒絶理由通知の一例を参考にしてください。


期限について意識をしつつまずは「どの条文が適用されているか」を把握しましょう。
条文によって対応の仕方も変わるのでそれぞれについて、見極めておくと安心です。

商標出願は一度でスムーズに通ることもあれば、こうした通知を受けて修正や反論を重ねるケースもあるようですが、大切なのは、まずは期限を守って対応すること。これが登録への第一歩になると考えます。

拒絶理由通知を受け取り対応に悩んだ場合は、弁理士や特許事務所などの専門家へ相談することもお勧めします。

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