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トレードマークとは ? 種類の解...

#商標の種類・具体例

トレードマークとは ? 種類の解説と有名な例を紹介

公開日:

2025/12/22

更新日:

2026.06.30

私たちの暮らしの中には、さまざまな「トレードマーク」が自然と溶け込んでいます。

商品のパッケージに記されたロゴ、テレビなどのCMで耳に残るメロディ、あるブランドを象徴する色合い――それらは、企業やブランドを識別するための大切な手がかりとなっています。

商標には、文字や図形だけでなく、音や色、形、さらには動きなど、多様な表現が認められており、それぞれがブランドの個性を静かに伝えています。私たちは日々、そうした商標に囲まれながら暮らしています。

本記事では、トレードマークの種類や役割、そしてについて、わかりやすく説明していきます。

トレードマークとは?

トレードマークとは、商品やサービスを他者と区別するために使われる「商標」のことです。つまり、ブランドの名前やロゴ、色彩、音などを指し、消費者が「これはどこの会社のものか」を識別できるようにする役割を持っています。

特許庁に商標登録を行うことで、そのマークを独占的に使用する権利(商標権)が得られ、ブランドの信用を守ることができます。
日本では2015年の商標の法改正により、従来の「文字」や「図形」に加え、「音」や「色」なども商標として登録できるようになり、ブランド表現の幅が大きく広がりました。

1. 伝統的な商標の種類

① 文字商標

商標の中でも最も基本的で、私たちが日常的によく目にするのが「文字商標」です。これは文字だけで構成される商標であり、社名や商品名、スローガンなどがその代表例となります。デザイン化されたロゴに限らず、ゴシック体や明朝体といった標準的な書体で登録されることも多く、シンプルでありながらブランドの「名前そのもの」を守る役割を果たしています。

■有名な例

o「SONY」(ソニーグループ株式会社)登録第512083号 ほか

o「おーいお茶」(株式会社伊藤園)登録第1380800号 ほか  

 など

② 図形商標

文字を含まず、イラストや図形だけで構成されるのが「図形商標」です。視覚的な印象によって認識されるため、言語の違いなどを超えて世界中の人々に伝わる力を持っていると言えます。そのため、グローバルに展開する企業にとっては重要な商標のひとつといえるでしょう。図形商標は、ブランドの個性や世界観を直感的に表現できる点が大きな魅力です。

例えば、シンボルマークやアイコンのように、一目で「このブランドだ」と分かる安心感を与え、国や文化を越えて共通のイメージを築いていきます。 

■有名な例  

o ナイキ「スウッシュ」(躍動感のあるチェックマークのような図形)登録第5146739号 

o スターバックス「サイレン」(緑色の円の中に描かれた人魚)登録第4806987号 

 など

③ 記号商標・結合商標

文字と図形、あるいは記号を組み合わせて構成されるのが「記号商標」や「結合商標」です。多くの企業ロゴは、シンボルマーク(図形)と社名(文字)を組み合わせた結合商標として登録されており、視覚的な印象とブランド名の両方を同時に伝えることができます。

このタイプの商標は、ブランドの個性をより強く表現できる点が特徴です。図形の持つ直感的なインパクトと、文字の持つ識別力が合わさることで、消費者に「このブランドだ」と認識させる効果を生み出します。

■ 有名な例

o 「adidas」(3本線のロゴ+文字)登録第1893741号 ほか 

o 「McDonald's」(ゴールデンアーチ型M+文字) 登録第1688645号 ほか 

 など

④ 立体商標

商品の形状やキャラクターの人形など、「立体的なカタチ」そのものを商標として登録するのが立体商標です。手に取った瞬間に「このブランドだ」と分かる独自のフォルムや、シルエットだけで認識できる特徴的な形状が対象となります。

立体商標は、視覚だけでなく触覚や直感にも訴えかける点が大きな魅力です。「形状そのものがブランドの旗印」といえるものでしょう。

■ 有名な例

o 株式会社不二家の「ペコちゃん人形」(店頭に置かれる人形)登録第4157614号

o 株式会社ヤクルトのプラスチック容器(特徴的な形状)登録第4182141号 

 など

2. 新しいタイプの商標(非伝統的商標)

冒頭でも触れましたが、2015年4月から日本でも「新しいタイプの商標」が登録できるようになりました。

これにより、従来のロゴや文字といった視覚的な要素だけでなく、音・色・動き・形など、ブランドを特定できるさまざまな表現が保護の対象となっています。

背景には、商品やサービスの多様化、デジタル化の進展、マーケティング手法の進化があります。文字や図形だけでは伝えきれない「個性」を識別する必要性が高まったのです。

この制度によって、企業はより幅広い方法でブランドの魅力を表現し、その価値を守ることが可能になりました。耳に残るメロディ、印象的な色の組み合わせ、独特な形状など、消費者が直感的にブランドを認識できる要素が商標として登録されるようになっています。

こうした新しいタイプの商標は、ユニークで興味深い事例も多く、ブランドの世界をさらに豊かにしていると考えます。

参照:特許庁|新しいタイプの商標の保護制度

https://www.jpo.go.jp/system/trademark/gaiyo/newtype/index.html                                      

⑤ 音商標

CMや製品の起動音などで使われる短いメロディや音声を商標として登録するのが「音商標」です。耳にした瞬間に特定の企業やブランドが思い浮かぶような音は、視覚的なロゴと同じくらい強いブランド力を持っています。

音商標は、言葉や文字を使わずに感覚へ直接訴えかける点が大きな特徴です。たとえば、パソコンの起動音やCMのジングルのように、ほんの数秒のフレーズであっても消費者の記憶に刻まれその音を聴いただけでも、ブランドの存在を思い出させてくれるものです。

■有名な例

o 久光製薬株式会社(ヒ・サ・ミ・ツ♪ のメロディ) 登録第5804299号 

o 株式会社ファミリーマート(あなたとコンビニファミリーマート♪)登録第5984036号 

 など

⑥ 色彩のみからなる商標

図形や文字を用いず、単色または複数の色の組み合わせだけで構成されるのが「色彩商標」です。色そのものがブランドの象徴となるため、視覚的なインパクトは大きいものの、登録には非常に高いハードルがあります。

「この色の組み合わせといえば、あのブランドだ」と誰もが直感的に認識できるほどの浸透度が必要であり、長年にわたる広告や店舗展開を通じて築かれた強いブランド力が求められます。

■有名な例

o 株式会社トンボ鉛筆(青・白・黒の横縞)登録第5930334号 

o 株式会社セブン-イレブン・ジャパン(オレンジ・緑・赤のストライプ)登録第5933289号

 など

⑦ 動き商標

テレビなどの画面上で変化する文字や図形といった「動き」そのものを商標として登録するのが動き商標です。静止したロゴや図形ではなく、アニメーションや映像の変化をブランドの証として保護するもので、視覚的なインパクトが大きな特徴です。

たとえば、画面上で文字が浮かび上がる演出や、図形が回転して現れる動きなど、短い瞬間の変化が消費者に強い印象を与えます。

■有名な例

o 東宝株式会社(全体として10秒程の映画冒頭で流れる光り輝く動き)登録第5805759号

o 株式会社ワコール(徐々につぼみが開いてゆく様子の動き)登録第5804316号 

 など

⑧ホログラム商標

ホログラム商標とは、文字や図形などがホログラフィーやその他の技術によって変化する商標のことを指します。見る角度や光の当たり方によって姿を変えるため、静止したロゴや図形では表現できない独特の魅力を持っています。

このタイプの商標は、動き商標と同様に視覚的なインパクトが強い要素があります。例えば、角度を変えると文字が浮かび上がったり、図形が動いて見えたりする演出は、ブランドの個性を際立たせます。

■ 有名な例

o 株式会社ジェーシービー「JCBカード」(照明条件や角度によって異なる図柄が浮かび上がるホログラム)登録第5908592号 

o 宝ホールディングス株式会社「のみごろサイン」(見る角度によって表示が変化する)登録第6241211号 

⑨ 位置商標

図形などのマークを商品や包装の「特定の位置」に付すことで成立するのが位置商標です。ここでは、マークそのものの形や色よりも「どこに付いているか」が識別のポイントとなります。例えば、商品の側面に配置された特定のラインや、ボトルの首元に必ず付されるラベルなど、位置がブランドの個性を示す重要な要素となります。

■有名な例

o 株式会社エドウイン(ジーンズのヒップポケットに付いている赤いタグ)登録第5807881号 

o 日清食品ホールディングス株式会社(カップヌードル、カップの上下にある帯状のデザインの位置)登録第6034112号 

 など

3.「新しいタイプの商標」登録のハードルの難しさ

新しいタイプの商標は従来の商標に比べて登録のハードルが高いとされています。特に、色彩の商標や動きの商標は出願自体も少ないうえ、登録数も少ない傾向にあるのがよくわかります。

参照:令和6年度 商標出願動向調査報告書(概要)抜粋|要約65ー66

https://www.jpo.go.jp/resources/report/gidou-houkoku/document/isyou_syouhyou-houkoku/2024shohyo_macro.pdf

なぜ登録が難しいのか?

新しいタイプの商標を登録するためには、いくつかの重要な条件があります。まず、その商標を見聞きしただけで特定の企業や商品を識別できるという「識別力」を証明する必要があります。単なる装飾や一般的な表現ではなく、消費者が直感的にブランドを思い浮かべられるものでなければなりません。さらに、登録を認めてもらうためには、長期間にわたる使用実績や広告・販売の記録など、実際にその商標が市場で機能していることを裏付ける資料の提出が求められる場合があります。

加えて、特許庁はこうした新しいタイプの商標に対して従来以上に厳格な審査を行っています。例えば、動き商標やホログラム商標では、複数の静止画像と詳細な説明文を提出しなければならず、技術的な準備も欠かせません。つまり、新しいタイプの商標を登録するには、識別力の証明、使用実績の裏付け、そして厳格な審査基準への対応という3つの要素を満たすことが不可欠なのです。

新しいタイプの商標は「ブランドの個性をより鮮やかに表現できる」一方で、登録には高い認知度と証明力が必要です。ブランドを長期的に育て、消費者の記憶に深く刻み込むこと。その積み重ねが、登録成功への道のりとなります。

4.まとめ

トレードマークは、単なる「名前」や「ロゴ」にとどまらず、音や色、動き、形に至るまで多様な表現方法があります。企業がこれらを商標登録するのは、他社による模倣を防ぐためだけではありません。

「このマークや音、この色の組み合わせがある商品なら安心して選べる」

――そうした顧客からの信頼を積み重ね、ブランドの価値を高めていくための大切な資産だからです。

もし新しいビジネスやブランドを立ち上げるなら、自社の魅力を最も的確に伝えられるトレードマークの形は何かを考えることが、未来のブランドづくりにおいて大きな一歩となるでしょう。

トレードマークについては、こちらの記事も是非参考にしてみて下さい。

商標の種類と利用目的 ・具体例を解説

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