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#商標更新の方法・費用 の記事

商標登録の更新は自分でできる?費用や申請方法を解説

公開日:

2026/08/24

更新日:

2026.08.24

商標権の存続期間は原則として10年です。この期間が近づくと、特許庁から「はがき」で更新の通知が届きます。これを機に手続きを検討し始める方が多いでしょう。

弁理士(特許事務所)に依頼すると確実ですが、数万円の代行手数料が発生します。

コストを抑えたい個人事業主や中小企業の経営者にとって、「自力での更新」は非常に魅力的な選択肢です。

 なぜ商標更新は「自分」でできるのか

商標の「新規登録」の際は、似たような商標が他にないか、識別力があるかといった複雑な法律的判断が伴うため、専門知識が必要です。しかし、「更新」はあくまで現在の権利を継続させるための事務手続きです。

特許庁による再審査(似たものがないかのチェック)は行われないため、書類の形式が正しく、期限内に料金を納付すれば、誰でも受理されます。これが、更新手続きが「自力で行いやすい」と言われる理由です。

 更新手続きにかかる費用の詳細

自分で手続きを行う場合、発生する費用は「特許庁に支払う登録料(特許印紙代)」のみです。

(1) 登録料(特許印紙代)

2026年現在の料金体系は以下の通りです。

納付方法

1区分あたりの金額

特徴

10年分一括納付

43,600円

10年間権利を維持する標準的なプラン

5年分分割納付

22,800円

前半5年分を支払い、5年後に再度後半分を支払う

参照:特許庁|産業財産権関係料金一覧 https://www.jpo.go.jp/system/process/tesuryo/hyou.html

※分割納付の場合、合計額(22,800円×2回=45,600円)は一括納付よりも少し高くなりますが、途中で事業をやめる可能性がある場合にはリスクヘッジになります。

(2) 電子化手数料(紙で申請する場合のみ)

特許庁に紙の書類を郵送して申請する場合、特許庁側でその内容をデータ入力するための「電子化手数料」が別途発生します。

  • 料金:2,400円 +(枚数 × 800円)

この料金は、書類を提出した数日後に届く振込用紙で支払います。特許印紙代とは別で料金が発生することに注意しましょう。

手続き前に必ず確認すべき「2つのポイント」

申請書を書く前に、必ず以下の2点を確認してください。

① 住所や氏名の変更はないか?

登録されている商標権者の住所や氏名(会社名)が、現在と一致しているか確認してください。

引っ越しをした、本社を移転した、代表者名が変わった(法人の場合、代表者名の記載は任意ですが、記載している場合は確認が必要)などの変更がある場合、更新申請の前に「登録名義人表示変更登録申請書」を提出し、住所変更を行う必要があります。変更手続きをせずに更新だけを行うことはできません。

参照:特許庁|表示変更登録申請書 https://www.jpo.go.jp/system/process/toroku/iten/tetsuzuki_01.html

② 更新期間内であるか?

更新ができる期間は決まっています。

  • 期間:満了日の6か月から満了日まで

もし満了日を過ぎてしまっても、6か月以内であれば「猶予期間」として更新が可能です。ただし、この場合は登録料が2倍(10年一括なら87,200円)かかるという大きなペナルティがあります。この点に注意をしましょう。

参照:商標登録を更新しなかった場合のデメリット・リスクとは?

自分で更新する際の手順

それでは、具体的な手続きの流れを見ていきましょう。

ステップ1:情報の収集

まずは「商標登録証」を手元に用意するか、特許庁の検索システム「J-PlatPat」で自分の商標を検索し、以下の情報をメモします。

  • 登録番号(例:第1234567号)

  • 登録されている区分数(例:第9類、第35類など)

  • 登録者の現在の住所・氏名

ステップ2:申請書の作成

パソコンのWordなどで申請書を作成します。様式はA4サイズです。

ステップ3:特許印紙の購入と貼付

郵便局で必要な金額分の「特許印紙」を購入します。
注意: 領収書代わりの「収入印紙」や「切手」とは異なります。必ず「特許印紙」を購入してください。

ステップ4:書類の郵送

封筒に入れ、特許庁へ郵送します。

「宛先: 〒100-8915 東京都千代田区霞が関3-4-3 特許庁長官 宛」

送付方法は、 必ず「書留」「簡易書留」または「レターパックプラス(対面受け取り)」で送りましょう。

※普通郵便は紛失のリスクがあるため厳禁です。

ステップ5:電子化手数料の支払い

郵送から数日〜2週間ほどで、一般財団法人工業所有権電子情報化センターから振込用紙が届きます。この費用を忘れずに支払いましょう。

テンプレートのダウンロード方法と記入例

更新手続きに必要な書類は「商標権存続期間更新登録申請書」と呼ばれます。 特許庁の公式サイト内の下記からダウンロードが可能です。

登録申請書の様式一覧

このページにある「商標権存続期間更新登録申請書」が更新時の書類になります。分割納付の前期用の書類もあり、それぞれ以下のようになっています。

参照:商標登録に関する各種テンプレートのダウンロード方法

参照:知的財産相談・支援ポータルサイト|商標権存続期間更新登録申請書について教えてください。

失敗しないための注意点とFAQ

Q. オンラインで申請できないの?

オンライン申請(電子出願)も可能ですが、専用ソフトのインストール、電子証明書(マイナンバーカード等)の読み取り環境の構築など、準備が煩雑です。数年に一度の更新であれば、紙で郵送するほうが手軽です。

Q. 住所変更の手続きも自分で行える?

はい、可能です。ただし「登録名義人表示変更登録申請書」という別の書類を作成し、特許印紙ではなくの収入印紙を貼って提出する必要があります。更新申請と同時に出すことも可能です。

Q. 更新したあと、新しい「商標登録証」はもらえる?

いいえ、更新手続き完了後に新しい賞状のような「登録証」は発行されません。代わりに「商標権存続期間更新登録通知書」というハガキ(またはA4の通知)が届きます。これが更新完了の証明になります。

Q. 区分を減らすことはできる?

可能です。事業を縮小した場合などは、不要な区分を更新対象から外すことで、登録料を節約できます。

弁理士に依頼したほうがよいケース

自分でできるとはいえ、以下のような場合は専門家(弁理士)への依頼を検討すべきです。

  1. 複数の商標を持っており、期限管理が漏れそうな場合(事務所に頼めば永久的に期限管理をしてくれます)。

  2. 住所変更が複数回行われており、履歴の証明が複雑な場合。

  3. 仕事が忙しく、郵便局へ行ったり書類を作ったりする時間が全く取れない場合。

手間と報酬(約2〜5万円)を考慮して判断しましょう。

まとめ

商標登録の更新は、「期限を守る」「住所変更を確認する」という点さえ押さえれば、自分でも決して難しくない手続きです。

自分で手続きを行うことで、専門家への報酬をカットでき、その分を広告宣伝費や商品開発に回すことができます。自分のブランドを自分の手で守り続けるために、ぜひこの記事を参考に更新手続きに挑戦してみてください。

一番の敵は「忘れること」です。特許庁からのハガキが届いたら、後回しにせず、その週のうちに書類を作ってしまうことをおすすめします。

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