#商標の基礎知識
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ハンドメイド商品の制作・販売に取り組む中で、ご自身のブランド名やショップ名に愛着を持っている方は多いと思います。minneやCreemaなどのプラットフォームや、BASE、STORESといった自身のネットショップを通じて、全国のお客様に作品を届けることができる時代になりました。
しかし、その大切なブランド名やショップ名が法的に守られているかを意識したことはありますでしょうか。 個人でやっている小さなショップだから関係ない、商標登録は大きな会社がやるものと思っていませんか? 実は、ハンドメイド作家だからこそ、商標登録が必要になる場面が多く存在します。
本記事では、ハンドメイド商品を販売するクリエイターや個人事業主の方に向けて、商標登録を行うメリットや、ハンドメイドならではの注意点・課題をわかりやすく解説します。

まず大前提として、商標を出願・登録し、権利者となることに法人格の有無は関係ありません。個人事業主や、副業としてハンドメイド販売を行っている個人の方でも、ご自身の名前で商標を出願・登録することが可能です。
特許庁が公表しているデータによると、近年出願された商標のうち、出願人が個人である割合は全体の20%近くを占めています。つまり、約5件に1件が個人による出願であり、フリーランスや小規模事業者、クリエイターなど多様な立場の方がブランドを守るために商標制度を活用しています。
これから事業を本格化させようとしている方や、すでに多くのファンを抱えている人気作家の方にとって、商標登録は決してハードルの高いものではないのです。
ご自身のショップ名やブランド名を商標登録することには、単なる「名前の保護」以上の、ハンドメイドビジネスを安全に続けていくための大きなメリットがあります。
ハンドメイドマーケット(minne、Creema)やECサイト(BASE、STORES)、さらにはInstagramなどのSNSでは、人気が出たデザインやブランド名が真似されるといったトラブルが発生することがあります。
自分のブランド名とそっくりな名前で似たような商品を出品された場合、プラットフォーム側に真似されているので削除してほしいと通報することになります。しかし、権利を持っていない状態だと、プラットフォーム側が対応してくれないケースがあることもあります。
ここで商標権を持っていれば、法的な権利侵害として通報することができ、プラットフォーム側もペナルティ適用やページ削除などの対応を速やかに取ってくれやすくなります。
ハンドメイド作家にとっては、時間をかけて育ててきたブランド名や作家名が商標法で保護することができます。
知名度が上がってくると、類似した名前を使う後発の販売者が出てくるリスクがあります。商標登録をしておくことで、そのような模倣行為に対して法的手段を取ることが可能になります。
自社の登録商標であることを周知するため、登録商標を使用する際には、®(アールマーク)やTMマークを付すことが望ましいとされています。 ショップのヘッダー画像や商品のタグ、ショップカードなどに®マークを付すことで、法的に守られた正式なブランドであるとお客様や取引先に対してアピールでき、社会的信用の向上につながります。
百貨店などでのポップアップ出店や委託販売先を探す際にも、プロ意識の高さを伝える武器になるでしょう。
商標登録をしないことで生じるリスクや、ハンドメイド作家が陥りやすいリスクについても理解しておく必要があります。
ハンドメイドの世界では、既存の「リバティ生地」や「マリメッコ」などの有名ブランドの生地を使った布小物や、人気キャラクターの資材を使った作品のリメイクなどが多く見られます。 ここで注意すべきは、他社の商標権を侵害しないことです。
例えば、マリメッコの生地を使って自分で作ったバッグを「マリメッコ バッグ」として販売すると、消費者が「マリメッコ公式の商品だ」と誤認してしまう可能性があり、商標権侵害に問われる恐れがあります(生地の商用利用の可否とは別の問題です)。 自身のブランドを守ると同時に、他人のブランド(商標)を侵害しないための知識を持つことが求められます。
実際に商標登録を進める際、ハンドメイド作家ならではの注意すべきポイントがいくつかあります。
ハンドメイド作品のネーミングでは、作品の雰囲気に合わせて「ナチュラル」「ふんわり」「リボン」「〜工房」といった、優しく可愛い響きの言葉が好まれます。また、「ウッドピアス」「帆布トート」など材料名をそのまま入れることも多いでしょう。
しかし商標法上、商品の内容や品質をそのまま表した言葉や、ありふれた言葉は誰のものでもない(特定の人の独占になじまない)=識別力がないと判断され、審査で拒絶される(不合格になる)確率が非常に高いです。
【対策】 造語を組み合わせる、独自性のあるネーミングにする、あるいは独特のデザインを施した「ロゴマーク(図形商標)」として出願して識別力を持たせる、といった工夫が必要です。
商標登録は名前を登録するだけでなく、どの商品・サービスにその名前を使うかをセットで指定する必要があります。特許庁では、商品を第1類から第34類、サービスを第35類から第45類までに分類しています。
ハンドメイド作家の場合、例えば「アクセサリー」なら第14類、「かばんやポーチ」なら第18類、「洋服」なら第25類といった形で区分を選びます。
指定する区分が増えれば増えるほど、特許庁へ支払う印紙代や専門家への報酬が高額になります。予算と、今後展開したい作品のジャンルを見極め、適切な区分を選択することが重要です。
商標出願には、大きく分けて以下の方法があります。ご自身の予算や知識に合わせて選んでみてください。
自分で出願する
弁理士報酬が生じないため費用を節約できるメリットがあります。しかし、前述の「識別力」の判断や「区分」の適切な選択、特許庁からの拒絶理由通知への対応など、専門知識が必要な場面が多く、書類作成にも時間と労力がかかります。
弁理士など専門家に依頼する
手続きや対応を任せることができ、ハンドメイド特有の課題に対して専門家のアドバイスが得られる安心感が最大のメリットです。一方で、出願時や登録時などに弁理士報酬が発生し、1区分でも総額で10万円近い費用がかかることが多く、個人作家には負担になりやすいのがデメリットです。
オンライン出願サービスを利用する
Webサイト上で情報を入力することで手続を進められるサービスです。弁理士に直接依頼するより費用を安く抑えつつ、システムのサポートを受けながら出願できる、バランスの取れた選択肢です。
商標登録の区分とは?45分類の商品・役務を一覧で解説
福岡食品株式会社 代表取締役 田島様は、GVA 商標登録を利用して、自分で書類を作成して出願をされています。詳しくは以下からご覧ください。


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