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ロゴ商標の出願・登録ガイド  商...

#商標出願の方法・費用

ロゴ商標の出願・登録ガイド  商標検索から出願書類、費用について解説

公開日:

2026/07/14

更新日:

2026.07.28

企業やブランドの象徴ともいえる、ロゴマーク。せっかく時間と費用をかけて作り上げた大切なロゴを、他者の模倣や不正利用から守り、安心して使い続けるためには 商標登録による保護が重要です。

本記事では、ロゴ商標の基本知識から、出願前に必ず行いたい商標検索、願書作成のポイント、費用の目安、審査にかかる期間までを 初めての方でも理解しやすいように網羅的に解説しています。これから商標の取得を検討している方は、ぜひ本ガイドを参考にして、あなたのブランドを守る一歩を踏み出してください。

1. ロゴ商標の基礎知識—文字商標との違いと種類

商標には大きく分けて、文字だけの「文字商標」と、図形やデザイン化された文字を含む「ロゴ商標」があります。

  • 文字商標ー ブランド名やサービス名など、発音(呼称)や意味(観念)を保護します。フォントや色が異なっても、名前が同じ・似ていれば効力が及びます。

  • ロゴ商標ーマークのデザイン、色彩、特徴的なフォントなど、視覚的なイメージ(外観)を保護します。

さらに、ロゴ商標は内容によって以下の2つに細分化されます。

  1. 図形商標ー Apple社のリンゴマークや、Nike社のスウッシュマークのように、文字を含まない純粋なシンボルマーク。

  2. 結合商標ーシンボルマークとブランド名の文字が組み合わさったもの、あるいは文字自体が特殊なデザイン(ロゴタイプ)で描かれているもの。

ロゴ商標を登録することで、「デザインの類似」によるフリーライド(タダ乗り)を防ぐ武器となります。

関連記事: ロゴ商標と文字商標どちらを登録すべき?一つしか登録できない場合の選び方

2. ロゴ出願前の重要課題—商標調査(事前の調査)

出願前に必ず行っておきたいのが、商標調査です。

もし似たロゴが同じ分野で登録されていると、審査で拒絶されてしまい、出願にかけた費用や時間がすべて無駄になってしまいます。ロゴ商標は文字商標とは検索方法が異なるため、正しい手順を理解しておくことがとても重要です。

ロゴ商標の検索ステップ

1. J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)にアクセスする

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

日本で商標を調べる際に利用する公式データベースで、登録済みの商標や出願中の商標情報を無料で確認できます。称呼検索や図形検索など、商標調査に必要な機能が揃っており、出願前の事前チェックに欠かせない基礎ツールとして広く利用されています。

2. 図形等分類表を確認する

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/t1101

ロゴは文字商標のように文字を入力して検索することができないため、国際的な分類ルールに基づいて付与される「図形コード(ウィーン分類)」を使って調査します。この図形コードは、ロゴに含まれる形状やモチーフを数字で体系的に分類したもので、たとえば「星」であれば該当する図形コード、「犬」であれば動物カテゴリのコードが割り当てられています。

ロゴに複数の要素が含まれている場合は、それぞれの図形コードを特定し、複数コードを組み合わせて検索することで、より正確に類似ロゴを調べることができます。この、要素ごとにコードを拾う作業が、ロゴ商標の調査ではとても重要になります。

3. 区分(商品・役務)と組み合わせて検索する

自社のビジネス領域(区分)と図形コードを組み合わせて検索し、その結果に表示された商標のロゴを、類似のものがないか一つひとつ目視で丁寧に確認していきます。ロゴ検索が専門性の高い作業と言われる理由は、図形検索が文字検索よりも主観に左右されやすく、「どの図形コードを選ぶべきか」「どこまで似ていると判断されるか」といった点で、実務的な判断が求められるためです。

そのため、ロゴ調査では、コードの選び方と目視での類否判断の両方に、一定の経験が必要になります。

関連記事:ロゴを商標登録するための検索方法を解説

4. 出願書類(商標登録願)の書き方と注意点

商標検索で問題がなければ、次のステップとして特許庁へ提出する「商標登録願」 を作成します。ロゴ商標は文字商標とは異なり、画像データの扱いや色彩の指定など、いくつか、戦略的に判断すべきポイントがあるため、ここを押さえておくことが重要です。

① 商標登録を受けようとする商標(画像データ)

ロゴ商標の場合、指定されたサイズ・解像度に合わせて、JPEGなどの画像データを添付します。

【ポイント:白黒で出願するか、カラーで出願するか】

カラーで出願する場合 → 配色を含めた「色付きのロゴ」として権利が成立します。色の組み合わせまで含めて保護したい場合に有効です。

白黒(グレースケール)で出願する場合 → ロゴの、形状そのものを広く保護できます。将来的に色を変更しても、白黒出願の方が権利が及びやすい傾向があります。

ブランドの成長やデザイン変更の可能性を考慮し、実務では白黒で出願するケースが多いのが特徴です。

② 指定商品・指定役務(区分)

ロゴを どの商品・サービスに使用するのか を明確にする必要があります。

例:第9類:スマートフォン用アプリ、第25類:被服、第35類:広告業務

現在の事業だけでなく、3〜5年以内に展開予定の領域まで含めて指定することもが必要です。区分の選定はそのまま権利範囲に直結するため、誤るとブランド保護が不十分になってしまう恐れがあります。

③ 出願人の情報

法人または個人の 氏名(名称)・住所 を記載します。法人の場合は、登記上の正式名称を使用する必要があります。この情報は商標権者として登録されるため、正確性が非常に重要です。

※入力された住所は商標登録願にそのまま記載されます。

※法人の場合は登記住所と異なる住所を入力すると、書類が届かない可能性があります。

関連記事:商標登録出願書類の記載項目について解説 

4. 出願から登録までにかかる費用と期間

商標登録には、特許庁に納付する法定費用(印紙代)がかかります。費用は指定する「区分数」によって掛け算式に変動します。

手続きのタイミング

費用内訳(1区分の場合)

備考

出願時

出願料:3,400円 + (区分数 × 8,600円)

1区分の場合は 12,000円

登録時(10年一括)

登録料:区分数 × 32,900円

1区分の場合は 32,900円

登録時(5年分割)

登録料:区分数 × 17,200円

初期費用を抑えたい場合。10年更新時に再度支払いが必要。

合計(10年一括の場合)

44,900円

※特許庁への法定費用のみ

※弁理士(特許事務所)に依頼する場合は、上記に加えて手数料(約5万〜10万円程度)が別途発生します。

※審査にかかる期間は、出願から平均して約6ヶ月〜10ヶ月程度です。

関連記事: 商標出願から登録までの手続きの流れを解説

5. おすすめの出願戦略―文字商標とロゴ商標のセット購入

「ブランド名もロゴも両方しっかり守りたい」という場合に、よくある誤解があります。それは、ロゴの中に文字が入っているから、1件の出願で全部まとめて保護できるはずだという考え方です。

確かに、文字とロゴを一体化した 結合商標として権利を取得することはできます。しかし、将来的にロゴのデザインを刷新し、文字だけを通常のフォントで使うようなケースでは、結合商標だけでは 十分な保護が及ばない可能性があります。こうした将来の運用まで見据えると、文字商標とロゴ商標をそれぞれ別々に出願する「セット出願(同時出願)」が非常に有効です。

ブランド名そのものの権利と、ロゴデザインの権利を独立して確保できるため、デザイン変更や事業拡大にも柔軟に対応できるのが大きなメリットです。

セット出願(同時取得)のメリット

1. 強固なブランド保護ができる

ブランド名が持つ 「音・意味」 と、ロゴが持つ 「視覚的デザイン」 を、それぞれ独立した権利として確保できます。これにより、悪質な競合が名前だけを真似する、ロゴだけを似せる、文字を少し変えてロゴだけ模倣する。といった、あらゆるパターンの模倣に対して抜けなく対応でき、ブランド全体の防御力が高まります。

2. 将来のデザイン変更に柔軟に対応できる

企業の成長に合わせてロゴをリニューアルすることは珍しくありません。その際、文字商標を押さえておけばブランド名そのものの独占権は揺るがないため、安心してデザイン変更ができます。ロゴを変えても、ブランド名の権利がしっかり残ることで、長期的なブランド運用が非常に安定します。

関連記事: ロゴ商標と文字商標をセットで登録するメリット

まとめ

ロゴ商標の出願から登録までの流れと、押さえておくべき戦略ポイントを解説してきました。特に重要なのは次の4点です。

➀図形コード(ウィーン分類)を使った事前検索を丁寧に行う

②事業の将来性を踏まえて、適切な区分と色を選択する

③登録まで約半年〜1年ほどかかるため、早めに出願を進める

④ブランド名とロゴを長期的に守るため、文字商標+ロゴ商標のセット出願を検討する

ロゴは、顧客からの信頼やブランド体験が積み重なっていく「器」のような存在です。後から慌てて権利を確保しようとしても、すでに他社に先を越されている可能性があります。手遅れになる前に、しっかりと商標登録を行い、あなたのブランド価値を守り抜いていきましょう。

※ロゴと文字商標をセットで購入された方の事例インタビューを参考にしてください。

ロゴとネーミングのどちらにも愛着があり、商標として、しっかり守りたいと考えました

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